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素都 益武; 井口 幸弘
PSAM-5, 0 Pages, 2000/00
本システムは「ふげん」で実施してきた確率論的安全評価(PSA)の結果から得られた炉心損傷事故シーケンスに関する工学的情報及び別途実施されたFTAによるトラブル経験に対応したプラント稼働率評価で得られた原子炉自動停止に関する工学的情報を計算機に格納し、設備の運用の変更やトラブル経験に対応したプラントの停止リスク及び炉心損傷リスクを短時間で計算する機能を有する。また、別途開発した信頼性データ解析システムから得られる運転開始からの故障データを用いたリスク評価が可能である。さらに、炉停止リスク及び炉心損傷リスクを考慮した最適な保守費用を設備毎に計算し、保守最適化の支援を行うことができる。
栗坂 健一
Fifth International Conference on Probabilistic Safety Assessment and Management, p.1959 - 1565, 2000/00
本研究では、サ-ベイランス試験の有効性を故障確率の観点から検討するための基礎デ-タを整備することを目的として、ナトリウム系の空気作動弁を対象に、ディマンド数(n)、使用時間(t)、および直前の開閉動作からの待機時間(T)についての弁の開閉失敗確率に対する傾向を、高速炉機器信頼性デ-タベ-スCORDSを用いて、実機における運転及び故障経験デ-タに基づいて統計的に分析した。分析に当たっては、開閉失敗率(P)を、P=1-exp{-C-E n-F/n- T(t-T/2)-AT(2乗)/2}と表し、関数パラメ-タであるC、E、F、、aおよびAを最尤法を用いて推定した。その結果、ナトリウム系空気作動弁の開閉失敗確率は、開閉周期が約100日を超える場合にのみポアソン分布を想定した場合の故障率を用いて算出した故障確率で概ね表され、開閉周期が約100日より短い場合、本研究で提案したパラメ-タモデルで良く
渡邉 憲夫; 村松 健; 小倉 克規*; 森 純一*
Proceedings of 5th International Conference on Probabilistic Safety Assessment and Management (PSAM-5), p.1809 - 1816, 2000/00
米国原子力規制委員会(USNRC)の前兆事象評価は、原子力発電所で発生した事象の重要性を、炉心損傷に至る可能性の観点から評価するものである。本報では、1982-97年にPWRで発生した事象のうち、USNRCの評価で同定された前兆事象を対象に、その発生頻度と年間の炉心損傷確率を評価するとともに、炉心損傷確率に対するドミナントシーケンスの分類を行った。その結果、発生頻度は、起因事象を伴う前兆事象では1982-83年以降減少しているが、起因事象を伴わない前兆事象では0.10-0.12炉・年の範囲で推移していることが明らかとなった。また、年間の炉心損傷確率は徐々に低下する傾向にあるが、おおむね10E-5~10E-4の範囲にある。一方、ドミナントシーケンスについても起因事象を伴う事象と伴わない事象とでは異なった傾向が見られた。こうした結果は、各事象が発電所のリスクに及ぼす影響等を把握するうえで有用な情報である。
及川 哲邦; 村松 健; 笠原 健夫*; 川又 和彦*; 諸田 秀嗣*
Proceedings of 5th International Conference on Probabilistic Safety Assessment and Management (PSAM-5), p.2119 - 2125, 2000/00
原研では、地震リスクマネジメント策の1つとして、地震に対する確率論的安全評価(PSA)から得られる結果や知見を利用した地震条件下での原子力発電所の運転員を支援するシステムの概念について検討している。大地震時には、複数の起因事象や緩和系機器の損傷の同時発生等の異常な状況が発生し、運転員は、高いストレス条件にさらされる可能性がある。地震時運転員支援システムでは、気象庁からの地震に関する情報やプラントで発生した状況等を集約表示して、プラント状態の診断を支援するとともに、地震PSAの結果等を用いて優先順位付けした安全停止パスに基づく停止操作に関するガイド等を表示することにより、プラントの安全停止をより確実にするものである。本論文では、これまで実施してきた安全停止パスの優先順位付けの考え方と集約表示すべき情報とその表示法についての検討結果について紹介する。
廣瀬 次郎*; 村松 健; 奥村 俊彦*; 瀧 諭*; 高田 毅士*
Proceedings of 5th International Conference on Probabilistic Safety Assessment and Management (PSAM-5), p.1383 - 1390, 2000/00
地震PSAを応用して軽水炉プラントを対象とする耐震設計の一層の高度化を図ることが期待されている。その一環として原研では、確率論的地震危険度解析を拡張して対象サイトで設計上考慮すべき地震(想定地震)を同定する手法の研究を実施している。本研究では、確率論的想定地震と現行の確率論に基づく設計地震の選定法を、地震活動特性のモデル化、距離減衰式の選定方法などの面から比較検討し、確率論的手法を今後の耐震設計に応用するための利点や検討課題を抽出した。具体的には、地震危険度曲線の超過発生確率に対応している参照確率を指定し、サイトにおける地震規模と震央距離を定める手段を合理的に与えるものであり、現行の設計地震の選定作業を補完するうえで有効な手法であるが、一方参照確率の設定根拠の扱い等設計への応用にはまだ幾つかの課題を解決する必要があることが明らかとなった。
本間 俊充; Liu, X.; 富田 賢一*
Proceedings of 5th International Conference on Probabilistic Safety Assessment and Management (PSAM-5), p.2753 - 2758, 2000/00
原子炉事故時の環境影響評価では、気象条件が事故影響の大きさを左右する。PSAではこの気象条件の変動にかかわる統計的不確かさは影響とその確率の分布関数として表現される。したがって、事故影響評価では、その分布を正確に推定するための代表的な気象シーケンスの集合を選択し、その生起確率と事故影響を評価する必要がある。この研究の目的は、原研で開発した事故影響評価コードOSCAARで用いている大気拡散モデル(流跡線モデル)に最適な気象サンプリングの方法を開発し、その統計的な変動を明らかにすることである。サイクリックサンプリングで選択された気象シーケンスの感度解析結果から、一定の距離までの飛程時間と降水量、放出時の大気安定度による層別サンプリング法を利用し、さらに放出日時の季節変動を考慮したOSCAAR用のサンプリング法を開発した。
中井 良大
Proceedings of International Conference on Probabilistic Safety Assessment and Management (PSAM5), 0 Pages, 2000/00
もんじゅナトリウム漏えい事項は、原子炉の安全性に関わる影響は小さい事故であったが、社会的な影響として大きな事故となった。技術的には事故原因である温度計の改良と、ナトリウム燃焼に対し、能動的な対応策として、早期検知、事故拡大の防止、影響の緩和の観点から、対策を整備した。社会的影響に対しては、事故後の対応の不備の反省から危機管理の改善を行うとともに、意識改革や理解活動を行い、地元の信頼回復やもんじゅの位置づけの明確化を経て運転再開を目指している。
素都 益武; 井口 幸弘
PSAM-5, 0 Pages, 1999/00
本システムは「ふげん」で実施してきた確率論的安全評価(PSA)の結果から得られた炉心損傷事故シーケンスに関する工学的情報及び別途実施されたFTAによるプラント稼働率評価で得られた原子炉自動停止に関する工学的情報を計算機に格納し、設備の運用の変更やトラブル経験に対応したプラントの停止リスク及び炉心損傷リスクを短時間で計算する機能を有する。また、別途開発した信頼性データ解析システムから得られる運転開始からの故障データを用いたリスク評価が可能である。さらに、炉停止リスク及び炉心損傷リスクを考慮した最適な保守費用を設備毎に計算し、保守最適化の支援を行うことができる。